MAX2011

Adobe MAX 2011:Sneak Peeks – 最新技術をこっそり見せます

Adobe MAX 2011から、Sneak Peeks(「こっそり見せる」という意味)の様子をレポートします。まじめに進めようとする担当者を、Rainn Wilsonというコメディアンがじゃまするという構成で、なかなか面白かったです。

セットやビルに見えるものは、なんと全部映像です。3億ピクセルの動画だとか。
今年のSneak Peaksでは11個のデモが紹介されました。

1. Local Layer Ordering(部分的なレイヤー順序入れ替え)

レイヤーの前後関係を部分的に入れ替えることができる機能です。アニメーションでも3Dでも。PhotoshopやFlashなど、レイヤーがあるソフトに搭載される機能なのではないかと思います。

太陽のレイヤーの一部は基本的に、花のレイヤーよりも下にありますが、その一部が花より手前に描かれています。

2. Automatic Dialogue Replacement(自動音声置換機能)

Premiereの機能。アフレコ(アテレコ?)した音声を、元の音声のタイミングに合わせて、映像に自動合成する機能。合わせる音声は、なんと他人の音声でもよい(!)

3. リキッドレイアウト機能

電子書籍向けInDesignの機能。いろんな縦横比のタブレットが登場し、縦位置も横位置もあってそれぞれレイアウトしなおすのは大変です。この機能は縦とか横とか指定すると、自動的にレイアウトし直してくれる機能。HTML/CSS/JSで実現しているので、表示時にリキッドにも(アダプティブに)変更してくれます。Googleマップや、Adobe Edgeのアニメもコピー&ペーストで簡単に入れることができます。

4. Auto Sync of Crowd Sourced Video(クラウドのビデオの自動同期)

Premiereの機能。例えば、いろんな人が1つのコンサートの様子をそれぞれのホームビデオカメラで撮影した映像を、自動で全部同期させてしまう凄い機能。それぞれの動画の音を解析してタイミングを合わせているようです。

それぞれはじまりも終わりも違うのに、自動でぴったり合わせてしまう。

5. Flash Builder Reverse Debugging(リバースデバッグ機能)

リバースデバッグ(ステップ実行を逆方向に行う)機能。時間を逆に戻れるなんてすごい。

6. Near Field Communications for AIR(Felicaみたいなもの?)

例えばDVDにスマートフォンを近づけるだけで、映画の予告動画が見られるなど。NFC同士でも、デバイス同士でも。ANE(Adobe Native Extension)で実現されています。

7. Pixel Nuggets(類似画像検索機能)

PhotoshopとかLightroom向けの機能だと思います。写真が増えて、数千の写真からどうやって検索するかが課題になっています。この機能はそれを解決する新しいビジュアルサーチ。ある写真と被写体が同じ写真を自動的に見つける機能です。写真の一部を選択し、その部分が一致する写真だけを探すこともできます。

8. Monocle(Flash/AIRのプロファイルモニタと解析の機能)

Flash/AIRの機能。フレームレート、レンダリング、ActionScript実行時間がリアルタイムにワイヤレスで送られてきて、フレームごとにグラフで表示されます。フレームを選択し、より詳細な情報を表示することも可能。

9. Video Meshes(ビデオのリアルタイム3D編集)

Premiereの機能。ビデオ映像の中の空間を解析して3Dのメッシュ情報に変換。その上で、カメラや映像の中の人物を動かしたり、増やしたりすることができる機能。ボケ、ピントの変更までもリアルタイムで。

2次元の映像から、3D空間のメッシュを自動で作成。

人を増やしたり、カメラを動かしたりできる。

10. GPU Parallelism(GPU並列処理)

FlashアプリケーションのCPUで行っている処理の一部を、自動的にGPUに移して並行処理する機能(すみません、なんだか翻訳に自信がありません)。パーティクルの処理が、劇的に軽くなっていました。

11. Image Deblurring(手振れ補正機能)

Photoshopの機能。手振れ写真を自動的に、鮮明な写真に補正。下の写真は、そもそも僕の撮影が手振れしているのでわかりづらいですが、補正のクオリティがすごいです。

手振れしてしまった写真も・・・

こんなにくっきり写真に(僕の撮影がブレていて分かりにくいですが)

モバイル端末で撮った写真の小さな文字も・・・

ほらこの通り、読めるようになった!
以上です。みなさんはどんな機能が気になりましたか?
僕は、Flashのプロファイルモニタ、写真の手振れ補正などすぐ欲しい機能もありましたが、なんといってもPremiereの機能はすごいですね。Adobe社の技術研究のレベルの高さを思い知らされたSneak Peaksでした。


Author

  • Shuichi Ishikawa
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    Ishikawa
  • MikasaHideyuki
    Hideyuki MikasaHideyuki
    Mikasa
Shuichi Ishikawa
執行役員/インタラクションデザイングループ

フロントエンド開発からクラウドサーバー構築まで、新しいことに興味がありすぎて時間が足りない制作部門リーダー。Adobeインフルエンサー。九州芸術工科大学→ドリームキャスト→サーバーサイド→フロントエンド→執行役員→早稲田大学大学院→Kinect v2

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Hideyuki Mikasa
オーサリングエンジニア

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